肩こりはマッサージで根治しない、「首の姿勢」がカギを握る
要約者レビュー 肩こりは、マッサージでは完治しないそうだ。要約者は「マッサージでこりが治らない」というフレーズには衝撃を受け、軽く絶望もしたが、本書『首姿勢を変えると痛みが消える』を読み進み「なるほど、そういうことか」と納得させられた。と同時に、「こんなに簡単なことでよくなるんだ!」というポジティブな驚きがあった。
『首姿勢を変えると痛みが消える』 山田朱織、 176ページ、フォレスト出版、900円(税別) マッサージは、血液の流れをよくしてこりを緩和させはするが、あくまでも一時的な対症療法なのだ。こりは、筋肉が長時間緊張すれば、また改めて生じてしまう。肩こりを治すために重要なのは、実は肩そのものではなく、首の姿勢であるという。では、なぜ首の姿勢が重要なのか、どうすれば健康になれるのか。それらをわかりやすく書いたのが本書だ。
整形外科で院長を務める著者のもとへ来る女性患者が意識されているのか、女性向けに書かれているような雰囲気のある本だが、男女問わずおすすめである。自分に合った枕のつくり方なども紹介されており、ユニークでおもしろい。
首の姿勢を改善するだけで、身体のさまざまな不調が解消し、若返る効果まで得られるという。その実践方法は、本書をお読みいただければわかるとおり、ちょっとした意識の持ち方でできることがほとんどだ。
本書を読み終わる頃には、すでに以前とは違う姿勢で読書をしていた自分に気付くだろう。 (山田 宗太朗 )
本書の要点 (1) 肩こりや頭痛、慢性的な疲労など、身体の不調のあらゆる原因は、「首姿勢」の悪さが原因の場合が多い。 (2) 首姿勢が悪いと、脳を支えており、重要な神経も集中している首がこることになる。この首こりを治すには、対症療法ではなく、体軸を整えて、そもそも首がこらないようにすることが重要だ。 (3) 体軸を意識すること、湯船につかって身体を重力から解放すること、冷やさないこと、ちょこちょこ動かすことなど、簡単な方法で体軸は整えられる。